ナブーの昼下がり・・・・

私の仕事は荷物の配達…  

ケレンの裏路地を人目を避けるようにはいっていく

普通の宅配人がこんな危険な裏路地に入る事はまずないであろう薄暗い日の光が遮断された裏路地だ。

路地の隅には痩せこけた老人達が肩を寄せ合ってうずくまっていた。 突き当たりまで進むと奥に小さな鉄の扉がある 慣れた手つきで私はその扉を3回ノックする、それが決まりだった…

鉄の扉の一部がカシャッと軽い音を立てて開いた。その瞬間鼻を突くような異臭が漂う、いつもの事だがこの異臭だけは慣れない…いや慣れたくはないそんな匂いだった。

「RENAか遅かったね…」 と暗がりでもなぜか目だけがギラギラと鈍い光を放つ生き物が扉越しに話しかけてきた。

「ええ ごめんなさい途中で少し邪魔がはいって…」

「ブツは無事だったんだろうね」

「無事じゃなかったらこんな所にはきやしないわ・・私もまだ死にたくはないから」

「そうかい・・入りな」

重い音をたてて鉄の扉が開いた、今の時代こんなレトロな扉を使ってるのはここぐらいなんじゃないだろうか。

中は思ったよりも広い、一応酒も飲めるカウンターがあり隅のほうではいかがわしい行為をしてるザブラクとトワイレックが目に入ったが直ぐに目線をそらし奥に進んだ。重厚感のある木製の扉の前に立ち一呼吸おいて私は扉を開く…

「遅かったなRENA 後1分遅かったらそのブルーの目をえぐりだしてカクテルにして飲むところだったぜ ゲハハ」 そういってその男は目の前のカクテルらしき飲み物を一気に飲み干した ナブーでの密輸を一手に引き受け、時には暗殺の請負もするそうだ。まあスマグラーの私には暗殺なんて縁のない話だが一つだけ言えるのはこの男に逆らって生き延びたヤツはいないといういわくつきの男…あまりまともに相手はしたくはないが私が生きるには彼の力とネットワークが必要だった。

「今回の報酬だ受け取りな」

そう言い放ち私の足元に小汚い袋を放り投げた

「約束が違うわね…」

「あ?なにがだ?俺はこういったはずだ 明後日の昼までに約束のブツを届けてもどってこいと そういったよな?」

「ええ言ったわ…そしてこうも言ったわ、報酬は100万Cr払うと…今の音はとても100万の音ではないわ…」

「ああそういったな確かに だがお前が戻ってきたのは昼をすぎてたぜ? それともなにか俺のこのCoolなウオッチの調子が悪いのか?あ? やっぱりそのブルーのめんたまえぐって口直しのカクテルをのまなきゃいけねーのか?あ?」

「…わかったわ…」

「あ?よかったじゃねえか これからもそのブルーの目で色目をつかって生きていけるんだからな ゲハハハハッ」

私はそのずた袋を拾い店を出るためにまた鉄の扉にむかって歩いた…

カウンターの奥にならぶ怪しげなラベルのついた酒を横目に鉄の扉に向かう
ヤケ酒でも飲まなければやってられない気分だが貴重な生活費をそんな無駄なことに使うわけにはいかない…ふとカウンターを見るとどこかで見たことのあるヒューマンがいた…どこかであったことがあるが思い出せない…

「おやどうしたんだいRENA元気がないね」そういってそのヒューマンは近づいてきた

手にはライトセーバーが握られていた…JEDI…か

05196326.jpg


私は遠い記憶をさぐりながら 彼に近づいていった…